風魔陽菜が初めて表紙を飾りました。
初登場は2009年の12月に発売された第5巻。ちょうど9年目になる古参キャラクターです。
報酬が焼きそばパンでも任務を受ける、いつも空腹なバイト戦士。
主人公、遠山キンジの戦妹でありながら、本編に登場した回数は数える程しか無い。
バイトに暮れる日々を送るからなのか、今までの出番は少なかった。
実力は「緋弾のアリアAA」から高い事が窺えられる。実力があるのに30巻では、どこか抜けているからBランク。
そんな彼女の魅力に迫った最高の一冊に仕上がっている。
そして安心して下さい。
彼女が30巻のメインヒロインですよ。
(出番が他のヒロインに比べて凄く多いし100ページ以上登場します)
付属のミニポスターは表面が伊藤マキリ、裏面には名前表記が「???」となっている謎の美女。
この子が30巻のタイトルにもなっている茉莉花なのでしょうか?
制服姿ですが、武偵高の制服ではありません。ミザリーが通うお嬢様学校のアニエス学院の制服でもありません。
例えるならば、とあるシリーズの常盤台中学の様な制服でしょうか。
目つきと佇まいから、一筋縄ではいかない雰囲気を醸し出していますが、何処の学校に属しているのでしょうか?
強キャラである事には違いありません。
最近ではネモに続いて乙葉やミザリーなど、新しめなヒロインの出番が多かった印象があります。
この目つきの悪い綺麗な新キャラも、30巻を読み終わる頃には「いつもの例のごとく好きになってしまうんだろうな・・・。」と、この時はそう思ったのだった。(後述)
緋弾のアリア30巻 ネタバレ感想↓
まず最初に30巻の副題でもある、「茉莉花を追え」。
ツイッターで赤松先生がヒントを出していてくれました。
私は「まりか」と人名のように読んでいましたが、「マツリカ」。ジャスミンとも読む。
28巻の無人島でキンジとネモがキスをした場所に咲いていた花。
そしてその花畑に咲いていたジャスミンを摘んで、ネモはキンジに押し花を送った。
『名前が何だと言うの?ジャスミンと呼ばれる花を別の名前にしても、美しい香りはそのまま。』とフランス語で書かれたメッセージカードも添えて。
引用:stat001.ameba.jp
つまり副題の「茉莉花」はネモを指している。「追え」という単語が少しややこしい気がするが、スーパーチューズデーも掛かっている。
ネモは金叉に命を狙われる身であり、おそらく31巻、遅くて32巻辺りで再びネモが登場するのは確実でしょう。
30巻冒頭は29巻の続き。
アスキュレピョスを無事、撃破したバスカービル。ミザリーは何も喋らない。相当なショックを受けている様子。
しかし、それもそのはず。キンジがクロちゃんで、クロちゃんがキンジだったのだ。
乙葉は潜伏者を確保から保護。
そしてヒステリアモードが残っている頭でキンジは気付いてしまう・・・。
「武偵憲章8条・任務は、その裏の裏まで完遂すべし。」
武偵憲章8条を実行して、乙葉もまとめて逮捕しました。
29巻の感想では乙葉は男だからどうこう書きましたが、改めて冷静に30巻を読んだ乙葉個人の感想は、
身体は男であろうと心の芯は女性であるという事を強く思わされました。
彼女の過去を知って感情移入したのも大きいかもしれない。
外見は関係ありません。(かわいい)内側が乙女だからこそキンジに落ちたのだと思います。
そしてミザリー。
37ページ末の一文、「半身で返した俺にミザリーは-」に鳥肌が立った。とても上手いページの使い方だと思う。
きっと次のページで、今後ミザリーのヒロインとしての立ち位置が決定してしまう。
ドキドキしながらページをめくる・・・。
結果の感想から言ってしまうと、ミザリーの立ち振る舞い、去り方は見事。
挿し絵からも、彼女の表情は凛としている。
そして諦められないから、結果としてキンジを追う形となりました。
萌、菊代と同じように、キンジに勉強を教える立場になるのもいいけれど、2人の立場とはまた違うと思う。ミザリーは心の傷が深すぎる。
「立ち振る舞いが見事で、凛としている」と前述しましたが、それは私達が彼女の精一杯の意地を見させられた末の感想だったのかもしれない。
このミザリーの締めくくりをもって、
28巻の巻末から始まった潜入任務は幕を閉じたのであった。
事件が終わり、遠山兄妹での食事会のシーン。
本当は3男、2女の構成だが金一がカナになってしまい、イタズラ心が働いてしまったのでしょう。
そこでカナはキンジにクロメーテルで来る事を命じましたね。お金に腹は代えられなく、しぶしぶ女装をするキンジ。
29巻でクロメーテルと決別して、もう女装する事は無いと予想していましたが、あっさりと変身してしまいました。
1男4女・・・。残るは双子の弟のジーサードこと、キンゾーのみとなりました。
読者を良い意味で裏切る結果が展開され、ジーサードも女装して現れた。
遠山5姉妹・・・。
そこで判明したのは、ミニポスター裏面の常盤台美女はジーサード・・・。
ファンから熱望されていたジーサード初のイラスト化。初めてお目にかかった姿は、まさかの女装姿(笑)
(C)赤松中学 出典:緋弾のアリアXXX 茉莉花を追え
㈱メディアファクトリー http://www.mediafactory.co.jp/
ちゃんと毛も処理しているジーサード。
ちなみに遠山5姉妹の食事会シーンは、30巻で1番のお気に入りシーン。
カナに、クロちゃん、キンコにかなめと、かなで。遠山兄妹の日常シーンが本当に微笑ましく大好き。
そんな素敵な食事会も終わり、物語は目まぐるしく回ります。
とにかく大勢のヒロイン達が登場します。
ガッツリ登場する者もいれば、名前だけ登場する者。
名前だけでも、過去にキャラを深く掘り下げたヒロインなので、読者は名前だけでも様々な事を思い出すのではないでしょうか?
菊代に萌、平賀さん、ロカ、メヌエット、ネモなどなど。
中でも注目はメヌエット。
挿し絵は一瞬、リサに見えてしまう程に表情が柔らかい。19巻の表紙でへの字口をしていた小生意気なメヌエットはいづこに・・・???
キンジをバカにしつつもその柔らかい表情は、キンジに心開いている証拠なのかもしれませんね。 (かわいい)
そして相変わらずゲーム狂いのメヌエット。
携帯ゲームで排出率0.015%の有森藍子が欲しいが、どうしても手に入らないらしい。
その時飛び出した彼女の名言は「日銀券(紙幣)なんかノーマルでしょうレアリティが」だそうだ。「N」で「LR+」になったら、さぞ快感だろう。
私はそんな事を思いながら、メヌエットの言葉に深みを感じました。合成かな?
それから最後はメヌエットが可哀想すぎる・・・。いくらカッコよくて大好きなキンちゃんでも、これは許せない。。。
あとこの時の「後払い」という単語が伏線なような気がする。
次にメヌエットが登場した時に「出るまで回せ」を実行したのか分かるのでしょうか?気になるところ。
メヌエットから得た情報からどんどん核心に近づきます。
その後の時任ジュリア先輩とマキリのやり取りがブラック。恐い。グレーではなく、黒。
アウトローと言いますか、裏社会と言いますか、武偵という何でも屋が(一部)恐いと思わされたワンシーンでしたね。息を呑むやり取りに、ドキドキしてしまう事間違いなし!
そして遂に4章「覚えててくれましたか」で風魔陽菜が登場。
向日葵の花びらで木の葉隠れの術!!
風魔が発した「本日の」から、色々な種類の花びらで木の葉隠れするんですね。ジャスミンとかは試した事はあるのかな?
(C)赤松中学 出典:緋弾のアリアXXX 茉莉花を追え
㈱メディアファクトリー http://www.mediafactory.co.jp/
挿し絵は他のヒロインと比べても頭一つ多い。
そして武偵高を去ったキンジを、まだ師匠として尊敬しているのには感服しました。
有り余る忠誠心も、読んでいて気持ちがいい。風魔は活躍するのか?と聞かれてしまえば何も言えないが、とにかく出番が多い。
忍者なのに財布をスられてしまったり、とんちんかんな勘違いをしたりと、とにかく読者を楽しませて和ませるのは間違いない。
そんな風魔を可愛いと思ってしまうのも、これまた間違いない。
そんな風魔はキンジをヒステリアモードに変えたのは2回目。
漫画版「緋弾のアリアAA」10巻の番外編でその模様を読む事が出来ます。
AAで風魔はサラシを巻いていたのに、本編では・・・。
キンジがHSSになった時に一度だけ風魔を「陽菜」と名前で呼びました。
おそらくヒステリアモードの性で、女性に指示を出して確実に従わせる為の技ではないか。
おわり
30巻最後でキンジとジーサードは悪魔のベイツ姉妹と戦いました。
27巻で存在が示唆されていた存在です。絶大な力を持つ強敵でありますが、存在が似ている緋緋神(仮に宇宙人としておく)の足元にも及ばないでしょう。
後々、緋緋神と同格の強さを持った敵が現れる事は確実。
しかし、遠山兄弟はステルスに本当に弱いですね。ヒロイン達との共闘は必須です。
そして、この30巻で一番の見所は誰が何と言おうとも、ジーサードの挿し絵。(女装じゃないよ)
今まで「アリアAA」の書画子先生の絵でしか見た事が無かったが、こぶいち先生の絵もまたメチャクチャカッコいい・・・。
サングラスから少しインテリっぽい雰囲気も。アリアが言っていた通り、瓜二つの見た目。双子だから当たり前と言えば、当たり前なのですが、もう少しゴツいイメージをしていました。髪の毛は立たせるか、オールバックでもよかったかも。
全体で思った事をいくつか
- 最近クロちゃんが多い気がする。(女装)
しかし、美貌についての周りの反応は30巻ではありません。風魔がビックリしていたのは、キンジが留年して1つ下の学年としてクラスメートになった事があるからでした。
- 金叉の強さ
普通のサラリーマンを想像していましたが、これまた大ハズレ。緋鬼以上に鬼。
ドン引きする程のスペックが数値として書かれていましたね。例えるならばラオウ。
今まで私は、シャーロックが作中で一番強いと思っていましたが(ネモに負けたのは天敵のような相性だと思っている)金叉も出てきました。
ドン引き数値とHSSでシャーロックより強く、作中で一番なのか?とも思いましたが、それはまた違うと思います。シャーロックは例えるならばトキ。
2人は柔と剛ではないでしょうか。だから比べるのもナンセンスかもしれませんね。
腕っ節だけで、勝負が決まるとも思えない。
気になる所を挙げたらキリがありません。
「F」はサラ博士と関係あるのか?キンジはソムリエ。なぜ体臭をワインで例えたのか?などなど。気になる・・・。
しかしあんだけ待ち焦がれていた、緋弾のアリア30巻をあっという間に読み終わってしまいました。
発売から3日しか経っていないのに、早くも31巻が待ち遠しくてたまらないです。
まだ30巻を読んでいない、先を知らない方を羨ましくも感じます。
さてさて、私は2週目に突入しようかな。
では読んで頂き、ありがとうございました。
GO FOR THE NEXT!!
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